8ch空間音楽パフォーマンスと

P-ブロッのために書いた鍵盤ハーモニカアンサンブルのための作品全曲演奏です。

Walking in Space

平石博一の空間音楽

2008年17日(日)18:00 open, 18:30start

門仲天井ホール

http://www5f.biglobe.ne.jp/~monten/ index.html

   江東区門前仲町1-20-3-8F

   東京メトロ東西線・都営大江戸線 門前仲町 駅 6番出口から徒歩1分

出演;平石博一(作曲・サウンドインスタレー ション) 

P-ブロッ/野村誠、鈴木潤、しばてつ、 吉森信、林加奈    

赤羽美希、正木恵子、渡邉達弘

音響:株式会社タグチ http://www.taguchi-mk.com/

Program:

Part1 平石博一plays 平石博一(コンピュータと映像)

Puple Passing Into Purple(2007)/Hiroshima(2003)/少年と海[映像:岡田裕子](2007)/小説:ショパンを聴いて戦争へ行こう!(抜粋)[詩:松井茂、声:さかいれいしう(録音)](2007)/他

Part2 P-ブロッ plays 平石博一(鍵盤ハーモニカアンサンブル)

Up To Date?(1996)/緑色のガラスをぬけて(1997)/風光る(1997)/石は足につまづく(1997)/手の記憶は耳 に届く(1998)/この風は新たな光を放つだろう(2002)/ Waling in Space(2008・世界初演)

●料金;前売り予約2000円 当日2500円 会員1800円  学生1500円

●予約・お問い合わせ(門仲天井ホール):tel. 03-3641-8275   fax. 03-3820-8646 E-mail. acn94264@par.odn.ne.jp

●主催;Walking in Space実行委員会

●インタビュー掲載ページ もんてんにっき http://monnakaten.exblog.jp/ 音楽のページ参照

 

Hiraishi _ Photo by MAYA

Nomura _ Photo by KURO

Hiraishi _ Photo by MAYA

野村誠氏によるインタビュー

●平石博一とミニマルミュージック
野村;平石さんは、日本のミニマルミュージックの第一人者と
紹介されること が多いと思うんですけど、平石さん自身はどう位置づけていますか?
平石;拒否はしないのですけど、ミニマリストと言われるのは若干違和感があ
るのです。たしかに70年代から、スタイルとしてはミニマルミュージックと 言えるわけですけど、ミニマリストと意識して音楽を作ってるわけじゃないの です。ミニマルミュージックの範疇から外れるような音楽も実は書いているの です。
野村;70年代の作品は?
平石:習作はクセナキスのような音楽だったりしていたのですが発表はしてい ないのです。公表した初期の作品は完全にミニマルな作り方でした。例えば弦
楽四重奏は基本がグリッサンドでできていて、グリッサンドの角度が1小節ご と変化していくというものでした。
野村;僕は90年代の半ばに平石さんの音楽に出会った。反復はいっぱいある が、ミニマルとは感じなかった。
平石;90年代の作品では、ビートが非常に強調されるようになりました。
野村;緻密に作曲されてるが、非常に感覚的な音楽で、作曲なのに即興的な感 じもしました。楽譜に最低限の情報しか書いていないという意味で、ミニマル さは貫かれていた。ただ、楽譜に書いてあることがミニマルだと、演奏者が細 部まで緻密に作らないケースが多く、アバウトな演奏にいくつも出会った。 もっといい演奏ができるんではと、P-ブロッで平石さんの曲をやってみよう と思った。

●P−ブロッと平石博一
野村:現代音楽の演奏家よりも、ポップスを演奏している人、ビートをもっと 普段から突き詰めてやってる人が演奏した方が、平石さんの音楽の魅力がもっ と出るのではと、P-ブロッで取り組んだが、思った以上に難しくて(笑)。
平石;僕の音楽は練習しなくてもできそうな易しい譜面に見えるけど、演奏し た結果を客観的に細部に渡って認識できるような演奏家でないと、うまくでき ないと感じています。肉体的にも精神的にもかなり切り詰めた状態じゃない と、上手くできないと思う。このことは、クラシックも同じだと思いますが。
P-ブロッに演奏してもらって、音楽の肉体的な運動っていうか、音楽は生き てる人間が作ってるんだって実感させてくれて、かなり感激したのです。
P-ブロッは音楽を体でやってる集団って印象。P-ブロッはそれぞれが独自の 音楽観をもっていて、それが非常に良い結果をもたらしていると思います。メ ンバー構成のユニークさがあると思う。曲を書いている時、いつもP-ブロッ が演奏してる姿が頭に浮かんでいます。だから、弦楽四重奏とか、ピアノ曲と は全然違う表情の曲になる。
鍵盤ハーモニカはキーボードをたたくとノイズがでるんだけど、P−ブロッの 演奏では楽譜に書かれていないノイズも演奏に取り入れられているっていうの が、「手の記憶は耳に届く」を作った動機。運動の記録として音楽が成り立つ と思ったのです。音よりも肉体的な運動が先にあるということを念頭に作曲し たという訳です。
野村;運動を意識した音符が曲が進むにつれて出てくる。最初は音として始 まっていくんですが、必ず曲が進むにつれて演奏するほうも、身体的なって いくことが多い。

●風光る
野村;「緑色のガラスを抜けて」は本当に美しい曲ですね。
平石;「風光る」と「緑色のガラスを抜けて」は共通点があって、緑色は教会 のステンドグラスのイメージがあって。「風光る時」というピアノ曲は、僕の 妻が亡くなったときのレクイエムとして書いた曲で、思い入れがあって、それ をアレンジした「風光る」にも思い入れがあります。「緑色のガラスを抜け て」はその兄弟みたいな曲。
野村:「風光る」は、「風光る時」と同じ音型が出てくるが、全く違った印象 に仕上がっている。P-ブロッのために書かれた他のどの作品とも全く違う。
平石;「風光る時」の別バージョンをいろいろ作ったのですが、原型から一番 離れてるのは、この曲かもしれない。モアレ効果というか、同じフレーズが16 分音符で全部ずれていって、響きを作る。ピアノソロではできなくて、アンサ ンブルだからできることです。

●空間音楽
野村;「石は足につまづく」とか「緑色のガラスを抜けて」っていうのは、左 と右に分かれたステレオの音楽なんですけど。
平石;音を空間的に配置するっていうのは、長年のテーマです。アンサンブル の場合、空間的に音を配置したいっていう欲求が強くて、70年代に全員が聴 衆を囲んで演奏する吹奏楽曲を書いたり、太鼓がたくさん回りにならんで、真 ん中にキーボード、その間に弦、という風に聴衆の中に演奏家がいっていう のを書いたりしたのです。90年代になって、生演奏じゃなくてコンピュータ でも空間音楽ができるようになり、最近はそれを追及しています。
「Hiroshima」っていう8chのインスタレーションでは、空間的に音がまわ る。でも、生演奏でも空間的な音楽をやりたいっていう欲求は常にあって、今 回の新曲は、ハーモニーが4chで空間的に移動するというものです。8人で4 箇所に分かれて演奏する。ビートがない、空間的なものにしようと思っていま す。
野村;タイトルは?
平石;まだ仮だけど、「Walking in space」(=「空間を歩く」、「宇宙遊
泳」)。空間に音が歩き回る。配置ではないんだよね。やっぱり動きというか。
野村;音が動き回るんですね。今回は映像もあるんですよね。
平石:あと、ダンスと映像と音楽というコラボレーションをかなりやるように なって、自分でも映像をやりたいっていう欲求が出てきて、音が先にあって映
像をつけるってのをやってもらったのが、「少年と海」。「GREEN」は自分で 映像を作って、音をあとからつけている。視覚と音の実験をやりたいと思って いて、その一貫です。
野村:「ショパンを聴いて戦争に行こう」は?
平石:タイトルは松井さんの詩からきています、基本的に声だけで作ってるん です。声が空間的に配置される。今回のプログラムではこれだけ異質なんだけ ど、、、。朗読を切り取って、ピッチとリズムを入れるというよりは、時系列 をバラバラにして組み合わせ直すということもやっている。
野村;やっぱり平石さんはコンセプトが貫かれているという意味で、ミニマル というか、シンプルで、作られてくる音楽はとても多様で複雑だと思うんで す。コンサート全体を通すと、平石博一とは何をやっているのかが浮き彫りに できると思います。みなさん是非、お越しください。

 

P-ブロッ http://www.p-blot.com
'96年作曲家野村誠の呼びかけで結成された鍵盤ハーモニカのみのアンサンブル。

 

野村誠さんのブログ http://www7a.biglobe.ne.jp/~nomu104/

野村誠:作曲家。96年に「江村夏樹プレイズ平石博一」にピアニストとして出演し、平石作品「Up To Date」「Inside Outside」「曲がった小道で」を演奏した。


11月5日の土曜日に横浜トリエンナーレ会場の一角でサウンド・インスタレーションをします。
場所は参加作家 gansomaeda さんのスペースです

横浜トリエンナーレ

空間音楽の一つの方法です。

音楽を始めた最初の頃から空間音楽を目指していましたが、最初は
演奏家を空間的に配置するというアンサンブルのために音楽を作っていました。

コンピュータが使えるようになってからは複数のスピーカーを使い
それぞれを一人の演奏家とみなし空間的に配置し、その空間の中に
身を置いて音を浴びるというパフォーマンスをしています。

今回は少し小さな音、小さなスペースでのささやかなサウンドインスタレーションです。

8つのスピーカーが円形に配置された空間で音を浴びる。
その空間に留まっても良いし、動き回るのも良い。

告知のページ

NYから来ている、アレックス空海シノハラの展覧会が新宿の B GALLERY(ビームスジャパン6階)で開かれています。そのクロージング・イヴェントでパフォーマンスします。

3月15日(火)18:00〜20:00
B E A M S 新宿店6階Bギャラリー

ALEX KUKAI SHINOHARA PRESENTS....
HIP HOP, OUTTA CONTROL
URBAN POEM
with 平石 博一

 2ヶ月間に渡るアレックス空海シノハラの個展もいよいよ最終日
を迎える。日本での様々な経験や展覧会期中に知り合った沢山の人々
に感謝の念を込めて、作曲家の平石博一と共にライブで締めくくる!
 NYで生まれ育ったアレックスはNYヒップホップカルチャーに大きく
影響を受け、幼少の頃からラップに夢中になる。80年代初期のヒップ
ホップにあった創造的な精神や興奮が忘れられないと言う。90年代
の商業的音楽を経て、最近様々な音を使った新しいアーティスト達
の挑戦にとても興味を持っている。
 今回一貫してミニマルミュージック的な作品を展開してきた
平石氏と、新たな地平線を見るべく実験的なライブを試みる!
 平石氏は、かつてめざしていた空間音楽を近年コンピュータ等を
利用することで再展開しており、最近8チャンネルの独自音源による
パフォーマンスをやっている。今回は会場の広さにあわせて4チャン
ネルによるパフォーマンスを展開する。彼がアレックスとのコラボ
レーションの為に用意したヒップホップトラックとは?!
独創的な2人のコラボレーション,こう御期待!!

http://www.beams.co.jp/beams/b_gallery/b_gallery_sheet/alex.html

このページの一番下に地図があります。

ttp://www.beams.co.jp/beams/b_gallery/

B GALLERY(ビームスジャパン6階)
東京都新宿区新宿3-32-6 BEAMS JAPAN 6F
Tel:03-5368-7309
営業時間:11:00〜20:00

2003年に六本木アクシスビルで
美術家鴻池朋子さんのキュレーションによって
行われたイベント「六感の森」の記録映像です

六感の森実行委員会が制作した記録映像から
抜粋編集したものをここにアップしています。(6分弱)56.8MB

BGM
Falling Snow (Pianos)
Dreamscape 1stMov.(Orchestra)
ストリーミング再生が出来る
場合と出来ない場合があるようです。
ストリーミング再生できない場合は
ダウンロードしてご覧ください

声は旋回する
Voices Turning
1:55


たまゆら(玉響)
2:40
舞踏パフォーマンスのために作られたものです。

STILL LIFE
7:55
ピアノソロのための作品。
かなり昔の作品です。1982年


6 Pianos
7:0